『七事随身』(しちじずいしん)

名将の持つ七つの武具を「七事」と言います。

弓、矢、刀、剣、鎧、兜、鉾、この七つが

備わっていることが「七事随身」であります。

禅門では、修行者を指導する者はすべてを

兼ね備えていなければならない、という意味で

「七事随身」という言葉が使われるそうです。

お茶の世界も同様で、ほんとうに豊かなお茶をする為には、

お点前ばかりでなく、書、絵画、建築、料理といった、

あらゆる方面のことを学ばなければならない。そうすれば、

いかなる場面に遭遇しても、少しもあわてる必要がありません。

ちょうど名将が七つの武具を身に付けている時のように、

どこから攻撃を受けても、堂々と受けて立つことができます。

そういう心境でお茶をすれば、美しいお茶が入れられることでしょう。