冬の月

冬の星月夜は、昴やオリオン、双子座などが夜空に輝き、

月の光とは違ったこの冬星の冴えは、まさに荒星といっていい

強さと美しさが感じられます。

※【昴(すばる)】古くから愛された星で、『枕草子』にも「星は昴」と

称され、古来より王者のシンボルとして親しまれてきました。

また、冬の月に関しては、古くは源氏物語に

「花紅葉の盛りよりも、冬の夜の澄める月こそ身に染みて、

この世の外のことまで思ひ流され、面白きあはれさも、

残らぬ折なれ」という言葉が残されています。

このように「冬の夜」がすさまじいものか、それとも面白く

「あはれ」深きものか、当時論議されていた事がうかがえます。

冬の星月夜は寒々と冴えて棲愴の感が深いものですね。

昔も今も、星月の美しさは人々を魅了してやみません。