【 箱根神社・伊豆山神社 /二所詣】

【 箱根神社・伊豆山神社 /二所詣】

古くから箱根は駒ヶ岳を神体山とする山岳信仰があり、

鎌倉時代に入ると歴代将軍の厚い崇敬をうけて栄えました。

中でも箱根神社と伊豆山神社(熱海市)を参詣する二所詣(もうで)が

しばしば行われ、その後も鎌倉公方、後北条氏らの保護を受けたといわれています。

1590年(天正18)、豊臣秀吉の小田原攻めで一時衰微したものの、

後に徳川家康の保護により、江戸時代には箱根峠の整備により

往来する庶民の信仰も集めました。

【 源頼朝と北条政子の恋物語 / 伊豆山神社 】

北条政子は豪族の娘で、当時この地方に流されてきた流人、

頼朝と恋に落ちます。しかし時代は平家全盛で頼朝の将来性は絶望的。

平家方に付く両親は猛反対し、二人を会わせないようにしました。

しかし二人はこっそりと家を抜け出し、伊豆山神社の梛木の下で忍び合うのです。

それを知った政子の両親は、不安に駆られ良家との縁組をまとめてしまいます。

その事態に悩んだ政子は、婚礼の夜、すべてを捨てて頼朝のもとに走ったのでした。

政子は頼朝との恋を成就させる為、鏡台の下に梛の葉っぱを敷いて

祈っていたそうです。その後二人が幸せな夫婦となったことから、

「梛の葉守り」のご利益が大変有名になりました。

「霊符 梛(なぎ)の葉守」は二つで一組です。

ひとつは「め梛の葉」、そしてもうひとつは「男梛の葉」。

これは境内にある梛の木の葉っぱをお守りにしたもので、

葉っぱや石をお守りにするのは、お守りの中でも最古のスタイル。

様々な良い縁を取り持つ「縁結び」・大願成就・夫婦相愛などのご利益がありますが、

男性は「め梛の葉」、女性は「男梛の葉」を持つと縁が深まるといわれています。